Boy - word
扉の番人 - 2
私はあなたがいる世界とは異なる世界に住まうもの。誰も見たことがない、けれど誰もが知っている。そんな世界に住まうもの。人はそれを『夢』と形容するのでしょう? どんなに美しいのだろう、どんなに穏やかなのだろと想像し、私の世界へ入り込もうとする。土足で穢す。それが私には我慢ならない。ならば、あなたをご招待いたしましょう。あなたの探し物は、別世界への扉。その扉の鍵を、私はこの手にしている。さぁ、あなたの探し物は此方です。その目でしかと見極めるといい。『夢』がどれ程恐ろしく汚らわしいものなのかを…
扉の番人 - 1
探し物は見つかりましたか? …どうしたのです? そんなに驚いた表情(かお)をして。昨日、『探しものをしている』と教えてくださったのはあなたではありませんか。えぇ、そう、『夢の中で』ですけれどね。けれど、ここは現実。夢ではない。ほら、触れて? ね、私の手はこんなにも暖かいのです。まるで現実ではないかのように…あはは、すみません。困惑させてしまいましたね。大丈夫、ここは間違いなく現実です。あなたのいる世界、あなたが抜け出せない現実。どんなに足掻いても、ね…。…さぁ、もう一度問いましょう。「探し物は、見つかりましたか?」
宴
おやおや、まだ一段と醜くなられて…この『イジメ』という宴は、それほどまでに享楽を得られるものなのですか? …そうですか、それは素晴らしい。ならば、私も一度体験してみたいものですねぇ…あなたをゲストに迎えた宴を…ねぇ?
悪魔的な存在。過去に一度対面したことがあり、その時から『イジメ』を繰り返していた相手に再び対面した。あまりにも罪を繰り返すので、「同じ目に合わせてあげましょう」と提案しています。
身勝手な人間
手に入らないときは激しく欲するくせに、一旦手に入ると途端に興味を無くす…人間というのは、一体どこまで身勝手な生き物なんだろうね。
トケイ
止まってしまった針を、無理に回そうとしてはいけないよ。それは偉大なる神に背くことになる。それだけは、してはいけないんだ。それが例え、自分自身の心の針だとしてもね…