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Scenario - dark

幸せな夢の夢

青年 29台詞 少女を愛する青年。20代前半あたり。
少女 34台詞 少年に愛されている少女。その正体は…
役名 番号 台詞
少女 01_g01 ねぇ…聞いてもいいかしら
青年 02_m01 なに?
少女 03_g02 「幸せ」って、何?
青年 04_m02 はぃ?
少女 05_g03 あなた、私によく「君はいつ見ても幸せそうでいいよね」って言うわよね
青年 06_m03 そうだね、確かさっきも言った気がする
少女 07_g04 えぇ、聞いたわ。だから教えてほしいの。「幸せ」って何?
青年 08_m04 なにって…君が今感じている感情のことじゃないの?
少女 09_g05 私が?今?何を感じているって言うの?
青年 10_m05 なにって…なにを見ても何を聞いても幸せそうな顔をするじゃないか
少女 11_g06 この顔のこと?(にっこり
青年 12_m06 そう、それd(だよ
少女 13_g07 (遮って)笑顔くらい、誰だって作れるじゃない(冷たく
青年 14_m07 え…?(態度急変に驚く
少女 15_g08 感情なんて、作り出すことが出来るのよ。楽しくなくたって笑える。悲しくなくたって泣ける。「可哀想」なんて思ってなくても口先だけで同情できるの。
青年 16_m08 …どうしたの?急に…何時もの君らしk(くない
少女 17_g09 (遮って)私らしいって何?あなた、私の事をどれくらい知っているの?私の全てを知っているの?
青年 18_m09 それは…
少女 19_g10 今、私が本当は辛いんじゃないかなんて、考えたことある?本当は泣きたいんじゃないかなんて、考えたことある?
青年 20_m10 いや、ないけど…
少女 21_g11 あなたは私の事を何も知らないのよ。私の見せている私しか知らない。当り前よ、幸せそうに笑う私以外、見せるつもりがないんだもの。
青年 22_m11 だったら気づかなくても当然なんじゃないのかな?
少女 23_g12 そうね、気づかれるようじゃ私に落ち度があるってことだわ。でも違う。
青年 24_m12 なにが?
少女 25_g13 「君らしくない」って言ったわよね。その台詞は、私の全てを知っていてこそ出る台詞ではない?
青年 26_m13
少女 27_g14 あなたは私の全てを知っていると嘯くのよ。堂々と、本人の前で。それが驕りだとも気づかずに。
青年 28_m14
少女 29_g15 あなた、私があなたことを愛していると思ってるわよね。
青年 30_m15 …違うの?
少女 31_g16 いいえ、違わない。私はあなたを愛している。でも、それもあなたが思っているような幸せな感情ではないわ。
青年 32_m16 だったらどんn…
少女 33_g17 (遮って)私はあなたが憎らしくて仕方がないの。私のことを知りもしないで私の感情を勝手に解釈して「幸せ」だなんて羨むあなたが。
青年 34_m17 それは、僕のことを愛していないんj…
少女 35_g18 (遮って)ほら、また私の感情を勝手に自分の解釈しやすいものへと変換する。それが嫌いなのよ。
青年 36_m18
少女 37_g19 でもあなたことは好きよ?あなたこそ、私といるととても幸せそうに笑うんだもの。
青年 38_m19 え…?
少女 39_g20 だから私も釣られて笑ってしまう。あなたの前で辛そうな悲しそうな顔をしたくない。だから感情とは別のところで顔が綻ぶ。
青年 40_m20 あ…
少女 41_g21 だから教えてほしいのよ。「幸せ」って何?あなたは私といて、「幸せ」なの?
青年 42_m21 ……あぁ、幸せだよ。君が僕の前で僕の為に笑ってくれることが。僕だけの為に存在していてくれることが。君が僕だけのものであることが…
少女 43_g22 ……私も…私も幸せかもしれない。あなたに独り占めされることが。私の髪も肌も声も感情さえもあなたに支配されることが…
青年 44_m22 ほら、君はやっぱり幸せなんじゃないか。
少女 45_g23 うふふ、そうかもしれないわね。そうか…これが「幸せ」って感情なのね…
青年 46_m23 そうだよ。君はまた一つ、賢くなったんだね
少女 47_g24 あ、嬉しい。髪を撫でてくれるの?でも待って、その前に櫛で梳かしておかないと!
青年 48_m24 いいよ、そんな気を使わなくても。僕が綺麗にしてあげるから…ほら、おいで…
少女 49_g25 うふふ、私、あなたの腕の中にいる時が一番幸せ…「私」でいられる気がするの…
青年 50_m25 僕もだよ…君を腕に抱いている時だけ、「生きている」と感じられる…君は、とても暖かいね。
少女 51_g26 そう?自分では体温を感じられないから分からないけれど…あなたがそう言うなら「暖かい」のね
青年 52_m26 そうだよ。確かに君の肌は陶器のように冷たい。けれどこの声が言葉が感情が。君の全てが暖かいんだ…
少女 53_g27 だったら今日も、同じベッドで眠りましょう?きっと同じ夢を見ることが出来るわ…
青年 54_m27 そうだね、夢の中でも僕らは二人きり…誰にも邪魔はさせないよ…
少女 55_g28 えぇ、私たちだけの楽園よ…私はあなたの意のままに動く。私はそれが「幸せ」…
青年 56_m28 そう、それが君の幸せだよ…
少女 57_g29 さぁ、もうこんな時間。私を抱いて、眠りなさい。
青年 58_m29 あぁ、おやすみ。君も眠りにつくと良い。夢の中で待っているよ…

(青年、眠りにつく)
 
少女 59_g30 えぇ、必ず行くわ。この動かない手足と、動かない表情と、動かない心で…あなただけを想って眠るわ。
少女 60_g31 私は小さなあなたのドール。いつかあなたが遠い世界へ行ってしまっても、私はあなただけを想っているわ。
少女 61_g32 それがあなたの望む「愛」なのでしょう?あなたの望む「幸せ」なのでしょう?
少女 62_g33 私はあなたの為に生まれ、あなたの為だけに生き、あなたの為だけに朽ちるお人形・・・
少女 63_g34 あなたの前でだけ、動かない身体で舞いましょう。そう、あなたの為にだけ…真夜中の舞踏会を…
formed by N的シナリオチェンジャー

note

人形を愛する青年。若干変態入ってますね^^;
でもこれは、純粋な愛なのです。それに応えて、お人形さんは自分の意思で動けるようになったのです。
下手すると、青年の妄想の中で動いているって設定とも取れますが…その辺は想像にお任せいたします。
お人形のイメージは薔薇乙女。球体関節のドールですね。…なんていうのか知らないけど。
くどい気がするので、そのうち削ったり書き直すかもしれません。

2008.12.27

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